納豆を自作してみた|特別な器具は必要ありません

この記事は約7分で読めます。
スポンサーリンク

最近、食のDIYにハマってます。

普通は買うものを「自分で作ってみよう」というわけです。

今回は、納豆を自分で作ってみた、という話です。

スポンサーリンク

昔の納豆の作り方

家で作れる「納豆の作り方」の話の前に、伝統的な納豆の作り方の話をします。

昔の納豆の作り方です。

日本古来の伝統的な納豆は、納豆菌が大量に生息する稲藁を用いる藁苞納豆である。乾燥させた稲藁を熱湯に浸して雑菌を死滅させ、蒸煮した大豆を熱いうちに詰め込む。すると、耐熱性の高い納豆菌の胞子だけが生き残るので、40℃で一昼夜保温することにより、納豆菌が繁殖して納豆ができあがる。藁は通気の確保に好都合であり、良質の納豆を育む

中島春紫.日本の伝統 発酵の科学

発酵の科学によると、納豆菌というのは熱にとても強い菌で、100℃の熱湯に10分煮沸しても死にません。

伝統的な納豆な納豆の作り方は、稲わらにいる、その他の雑菌を熱湯で殺し、納豆菌のみにした稲わらで、蒸した大豆を包み発酵させる。

というのが、伝統的な納豆の作り方です。

が、現在、市販されている納豆は稲わらで作っていません。

シャーレや試験管で作られた納豆菌の方が衛生的だし、臭いも少ない、味も良い、効率的に大量生産できる。

ということで、大正時代に宮城野菌という納豆菌が培養されたそうです。

現在の市販されている納豆菌の始祖です。

なので、納豆の品質は全国どこでも同じになった、という歴史があるそうです。

いわば、納豆菌の天下統一ですね。

現在、スーパーに様々な納豆が売られていますが、菌は宮城野菌の子孫です。

スーパーで売られている納豆の違いは、大豆の種類、大粒、小粒、ひき割りなどで、納豆メーカーは商品の差別化をしています。

 

というわけで、食のDIYの目線でいうと……。

つまり、自分作ろうということですが。

菌は同じだが、豆の種類を選べる、豆の状態を選べる、というのは面白いポイントなのかな、と思います。

だって、豆なら、すべて納豆になるわけで、小豆でも、ひたし豆でも納豆になります。

イロイロ混ぜてカラフルな納豆も作れます。

家で作れる納豆の作り方

では、家で作れる「納豆の作り方」の話をします。

うおつか流台所リストラ術発酵の科学、から引用します。

僕が納豆を作ろうと思ったきっかけです。

水に一晩つけておいた大豆を軟らかくゆでます。沸とうしたら弱火で20分、保温調理を20分、ザルで湯を切り、マヨネーズビンに移します。そこに残しておいた2分の1パックの納豆入れてよく混ぜ合わせ、少しすき間をあけてふたをのせます。これを24時間、40度前後の場所においておけば、大豆はみ~んな納豆になっています。

魚柄仁之助著 うおつか流台所リストラ術 ひとりひと月9000円

市販の納豆には生きた納豆菌が含まれているので、これを種にして家庭で納豆を作ることも可能である。原理的には蒸した大豆に種の納豆を混ぜて保温すれば良いのだが、納豆菌の生育には大量の酸素が必要なので、通気に留意する必要がある。通気が不十分だと蒸し豆のまま納豆にならず、湿度が低すぎると納豆になる前に乾燥してしまう。

中島春紫.日本の伝統 発酵の科学

これで、説明を終わりにしてもいいくらいですが。

もう少し詳しく解説します。

特に、保温が謎ですよね?

24時間、40度前後の場所?

特別な器具が必要?

いやいや必要ありません、どの家庭にも一か所、40度前後の場所があるんです。

 

納豆の作り方の流れを整理してみましょう。以下の通りです。

  1. 乾燥大豆を一晩水にひたす

  2. 水にひたした大豆よく茹でる

  3. 茹でた大豆の湯を切る

  4. 市販の納豆と茹でた大豆を混ぜる

  5. 24時間 40℃で保温する

  6. 冷蔵庫に入れて24時間

  7. 完成

発酵の科学を読むと、市販されてる納豆の製造工程も、おおむねこのような作り方です。

4.の、「納豆と茹でた大豆を混ぜる」か、「培養された納豆菌を散布する」かの違いです。

乾燥大豆を一晩水にひたす

乾燥大豆をサッと洗って、一晩水にひたします。

水にひたした大豆は2倍くらいに、ふくらみます。

夜寝る前にひたしておけば、翌朝に茹でられます。

面倒くさい?

では、大豆の水煮を買いましょう。

水にひたした大豆を茹でる

水にひたした大豆を茹でます。

吹きこぼれやすいので、フタをせずに。

アクがよくでるので、何回か、おたまですくってください。

水から茹でて、沸騰したら中火にし、だいたい20分。

火を止めて、フタをして20分放置します。

これで、いい具合に茹で上がります。

硬かったら、時間を足して調整してください。

参考まで、僕が買った乾燥大豆のパッケージには以下のように書いてました。

①やさしく水洗いした豆に4~5倍の水を加え、 6~12時間程度水に浸し、吸水させます。
 
②つけ水のまま中火で煮ます。
 
③沸騰したら弱火にします。 大豆の皮はむけやすいので強くかき回さず豆の芯が やわらかくなるまでゆっくり煮ます。
 
※時々水を足して豆が水面から出ないように注意し、アクをすくってください。 
 
④鍋から豆を数粒取り出して、芯まで煮えているか確認し、数回に分けてお好みの味付けをします。

茹でた大豆の湯を切る

茹でた大豆の湯を切ります。

茹で汁に、栄養が溶け出ているので、味噌汁、煮物などにして使いまわすと良いかと思います。

市販の納豆と茹でた大豆を混ぜる

市販の納豆と茹でた大豆を混ぜます。

納豆が種菌の役割をします。

僕は納豆に少し大豆の茹で汁を加えてから混ぜています。

温度は気にしなくていのかって?

大丈夫、ヨーグルト作りに使う乳酸菌は繊細な子ですが、納豆菌は100℃でも死にません。

24時間 40℃で保温する(冷蔵庫の上に置く)

市販の納豆と茹でた大豆を混ぜたら、「24時間 40℃で保温」します。

ヨーグルトメーカーがいる? いやいや、いらないですよ。

うおつか流台所リストラ術に書いてあったんですが、納豆と茹でた大豆を混ぜたら、その容器を冷蔵庫の上に置いておけ、というのです。

冷蔵庫の上が庫内を冷やすための放熱板になっていて、夏でも冬でもポカポカなのだと。

実際にさわってみると分かるんですが、確かに人肌くらいの温かさです。

この熱を利用します。

 

あと、発酵の科学によると、納豆菌の育成には大量の酸素が必要なのでフタはしないこと。

うおつか流台所リストラ術にも、少しすき間をあけてフタをのせろ、とあります。

僕はキッチンペーパーをかぶせて、動かないように輪ゴムで固定しています。

冷蔵庫に入れて24時間

冷蔵庫の上に24時間、置いといた容器がこちら。

表面が納豆っぽい感じがしますが、ネバネバが弱いです。

これを冷蔵庫に入れて24時間、で完成です。

まとめ

納豆の作り方は、ヨーグルトを自作するのと似ています。

似てますが、はるかに納豆の方がカンタンです、特別な機材も必要ありません。

コスパは作る手間を考えると、微妙だと思います。

うおつか流台所リストラ術によると、買うよりも安いと書いてますが。

まあ、良いんです。

僕は楽しいから作っているんですから。

というわけで、納豆は種菌用のタレなし納豆しか買わなくなりました。

何度か作ってみて分かったんですが、意外なメリットがあることに気付きました。

明らかに、ゴミの量が減ったんです。

確かに、納豆のパックって意外とかさばりますからね。

参考になれば。

料理
スポンサーリンク
スポンサーリンク
FOLLOW
スポンサーリンク
スローホーム
タイトルとURLをコピーしました