我が家は築60年の元空き家です。
古い家なので、大小さまざまな痛みや、このままで使うには使いにくい場所が家中の至るところにあるわけです。
それをコツコツとDIYで住みやすく改造してます。
以前、洋服の収納スペースを拡張するため、床の間をワードローブ化するDIYを行いました。
床の間の天井を角材で補強し、丸い棒状の木材をロープとヒートンという金具で吊っただけの簡単なDIYで、ハンガーラックを作りました。
これで、上スペースの活用には成功しましたが、まだ下スペースを活用できていません。
今日はその続きの作業をした話です。
床の間をDIYでワードローブ化|下スペースの活用編
「さて、どうしようか?」と、あーでも無いこーでも無いと妻と相談した結果、衣類がかかっている、下スペース一面を大きな棚にする事になりました。
制作する棚の大きさは172cm x 63cmです。
完成すればかなり広い収納にする事ができますが、この大きさの棚板を作るにはかなり分厚い板を使わないと経年で反ってくる事が考えられます。
そこで、薄い板と角材を組み合わせて片面フラッシュパネルを作り、棚板にする事にしました。
主に使用した材料
カラーベニヤホワイト
棚板には白のカラーベニヤを使いました。
カラーベニヤはラワンベニヤに塗料があらかじめ塗ってある板です。
ペンキなどの塗料を自分で塗るよりもフラットな仕上がりになるので愛用している材料です。
板の厚さは2mmでペラペラですので、そのまま棚板には使えないのでワンバイフォーを構造材にして片面フラッシュパネルに組みます。
2mm程度の板であればカッターで簡単に切る事ができます。
ワンバイフォー材
フラッシュパネルに組む時の構造材にはツーバイフォー材の半分の厚みのワンバイフォー材を使いました。
安価で手に入り安いDIYでは定番の材料です。
ツーバイフォー材をのこぎりで切るのは大変ですが、厚みが半分のワンバイフォー材であれば、のこぎりで切る事は簡単です。
木工ボンド
今回の場合は白のカラーベニヤでパネルを組むので、言って見れば、アジのある仕上がりよりはキレイ目な仕上がりを求めています。
なので、木ネジをボコボコ打つような事はせず、ボンドを塗って釘を打って仕上げる事にしました。
釘
隠し釘を使うつもりでしたが、家に在庫がなかったので、頭が小さめのフツーの釘(10mm)を使いました。
隠し釘に比べると釘の頭が目立ってしまいますが、頭だけ白のペンキを塗って目立たなくさせる事にしました。
これから似たような作業をする人は隠し釘を使うのがオススメです。
フラッシュパネルの組み方と材料の加工
さて、今回の作業のキモであるフラッシュパネルを組みます。
フラッシュパネルの詳しい組み方については以下の記事をご覧下さい。
カラーベニヤのカット
今回、作る棚板の大きさは172cm x 63cmです。
ホームセンターで売っている板の大きさの最大はサブロク(180cm x 90cm くらい)ですので、サブロクを縦方向に切る必要があります。
この方向に切るのは、けっこう難しいので縦カットだけはホームセンターで切ってもらいました。
何でサブロクの縦方向カットが難しいのか解説すると、そもそも定規の長さの最長が1m(100cm)だからです。
プロが使うツールには2mの定規がありますが、diyレベルの木工に2mの定規が必要だと思えないので僕は持ってません。
あと、サブロクの縦方向カットは木目に対して平行方向にカットする事になります、平行方向カットは木目の影響を受け刃がブレやすく難しい加工です。
小さいサイズであれば、注意して行えばカットできますが今回の場合は大きすぎます。
というわけで、縦方向のカットは無理しないでホームセンターで切ってもらいました。
縦カットはホームセンターにお願いしましたが、横カットは自分でカットしました、理由は多分カットしてもらっても床の間の隙間には1回では入らない気がしたからです、せっかく切ってもらっても、微調整は多分必要です、それなら自分で切った方が早いです。
コツはぴったりに切りすぎない事です、ピッタリ過ぎると入りません。
ちなみに、上の写真では分かりにくいんですが、板のカット中に床を傷つけないように黄ボール紙という厚手の紙をしいてカットしています。
黄ボール紙とは書籍のハードカバー本の表紙に使われている材料で、板のようにカチカチな紙です。
普通はカッターに定規を当てて真っ直ぐカットする時に敷く物はカッターマットを使いますが、黄ボール紙は大きいものを買っても安価で傷んでボロボロになっても、ダンボールゴミ(資源ごみ)として捨てられます。
案の定、最初に狙った寸法では床の間の隙間に入らず2、3回微調整してやっと入りました。
それにしても板がブヨブヨに歪んでいますね、薄いので仕方がありませんが、、、
角材のカット
さて、今度は切った板の長さに合わせてワンバイフォーを切ります。
フラッシュパネルの組み立て
フラッシュパネルの長辺分の角材が切れたら角材にボンドを塗ります。
今、改めて見ると結構ボンドを雑に塗ってしまいました、この記事を見て真似する方はボンドはもっと丁寧に塗った方がいいですよ(笑)
次に板を張り合わせ、釘を打ちます。
釘を打つとボンドが垂れて出てくるので、水で湿した布で拭き取ります。
この作業は割と重要です。
この後、一旦ひっくり返して重しを乗せ固定しました。
本物のフラッシュパネルこの木枠の上から、さらに板を貼って木枠をサンドイッチして機械で圧力をかけてプレスするハズですが、この程度の重しでも少しは効果はあると思います。
さて、この間に次は短辺を計り枠材を完成させます。
木枠は単純な「口」の字の構造では弱すぎると思ったので、「日」の字の形にしました。
「田」の字にすればかなり丈夫になりますが、衣類を乗せる為に使うので「そこまでの強度はいらないかな?」と感じたからです。
短辺の枠材が切れたらボンド塗りワンバイフォー材の木枠同士を木ネジで接合します。
と、ここで問題が発生です。
どうやら、ワンバイフォー材にねじれや反りがあるらしく、木枠の材料同士のツラが合いません。
まあ、あるあるです。
節でボコボコならまだ良い方で、材料に反りがあったりねじれがあるのはよくあります。
こういう時は強引に万力で締めつけて、無理やりツラを合わせそのまま木ネジを打ち込みます。万力でしめた状態でキリで下穴をあけて、、、
ネジを斜めに打ち込みます。
ナナメに下穴をあけてからやるのがコツです。
万力を外してもこの通り、ちゃんとねじれを矯正できています。
結局、材料のねじれの影響で接合部、すべてで同じように万力でしめてから木ネジを打つ必要がありました、、、手がかかります。
これで、終わり、、、ではなくてもう1度ひっくり返して短辺分のワンバイフォー材と板同士を釘を打って固定します。
ペンキで釘の頭を塗って隠す
隠し釘を使えれば良かったんですが、フツーの釘を使っているので釘の頭が目立ちます。
そこで白のペンキを釘の頭に塗ります。
塗った所と塗ってない所の差が分かるでしょうか?
向かって左側がペンキを塗った部分で、右側には釘の頭の点が見えています。
遠目にはほとんど分からなくなりました。
仕上げの加工
さて、完成した172cm x63cmのフラッシュパネルですが家の構造にぶつかってしまい、このままでは床の間に収まりません。
そこで、ぶつかってしまう部分をのこぎりでL字にカットします。
万力で確実に固定して作業すれば、特に難しい作業ではありません。
この作業のコツは、、、切ったつもりにならないでちゃんと切る事でしょうか?
切った部分をノコ刄を垂直に立てて、ちゃんと狙った位置まで切れているかどうかを確認しながらやれば大丈夫だと思います。
L字カットはこれで完了です、作業はボンドを塗ってから3時間〜4時間後に加工しました、ちゃんとボンドが乾いてるか心配だったんですが、うまくいきました。
次に壁に棚板を受ける台の加工をしました。
まあ、台と言っても木のキレ端を適当に木ネジを打って固定しただけです。
さて、この時点でやっと床の間に棚板が無事に収まりました。
最後は棚板の正面から見える断面部分を紙やすりとスポンジやすりを使い、ツルツルに整えて完成です。
まとめ
上部分のハンガーラック部に加えて、下を棚にした事で床の間を大容量なワードローブにする事ができました。
機能としてはこれでいいかもしれませんが、美観(見た目)の観点ではまだ完成とは言えませんね。
さて、次はどうしましょう???
まあ、僕は妻の言う通りに作るだけなんですけど。