木材を切る代表的な工具といえばのこぎりです。
小学校の図工、あるいは中学校の技術の授業で使う機会があったと思います。
※ のこぎりの使い方は以下の記事で詳しく紹介しています。
ところが、DIYで本格的な木工に挑戦するなら避けて通れない工具があります。
それは、電動丸ノコです。
電動丸ノコは丸い円形の刃を高速で回転させて木材を切る機械です。
大抵は丸ノコって呼びます。
丸ノコはのこぎりで切るには分厚すぎる2×4(ツーバイフォー)や大きい板材もあっという間にカットできます。
DIYでは、他に木を切る機械といえばジグゾーがあげられますが、ジグゾーは曲線を切るのは得意な工具ですが、木をまっすぐ切るのが苦手な工具です。
それに対して、丸ノコは曲線切りはできませんが、直線カットが得意な工具です。
ジグゾーは木をまっすぐ切るのが苦手な工具なんだね。
意外。
というわけで、今日は電動丸ノコの使い方を解説します。
丸ノコの基本的な操作方法
簡単にですが、基本的な操作方法について解説します。
刃の角度調整
刃の角度を調整する部分です。
使用前にツマミネジが緩んでいないかチェックしましょう。
切った断面が90度にならない場合は調整が必要です。
刃の深さ調整
刃の高さ(深さ)を調整する部分です。
刃の深さはあまり神経質にならなくて良いです。
大体、材料の厚みプラス5〜10mmくらい出てればOKです。
使用前にツマミネジに緩みがないかチェックしましょう。
僕は刃の高さは結構テキトーに決めてます。
安全カバー
安全カバーは加工する材料に刃が当たると自然と開閉する仕組みになっているので、使用中に手動で開閉する事はありません。
安全カバーがちゃんと動くかどうかだけチェックすればOKです。
スイッチ引き金(トリガー)とロックボタン
スイッチは引き金(トリガー)を引くとオン、離すとオフになります。
トリガーは引いてからロックボタンを押すとトリガーを離してもトリガーが固定された状態(オート)になります。
停止させるにはもう一度トリガーを引くとオフになります。
- スイッチオン
- ロックボタンオート状態(ギュイーン!!!)
- ロックボタン解除
- スイッチオフ
まずはこの流れに慣れましょう。
何も切らないでこの流れだけ練習しても良いかもしれません。
丸ノコを安全に使う為に注意しておくべき事
僕が丸ノコを安全に使う為に注意している事について書いてみます。
丸ノコガイドを使う
丸のこは丸ノコだけで使う工具ではありません。
このようなガイドと一緒に使って初めてまっすぐに正確に切れる工具です。
このガイドと同じ仕組みの物は自分で作る事ができます、大工さんも使っています。
丸ノコガイドを使う事に慣れば丸ノコで木をまっすぐ切る事は簡単です。
実は、まっすぐ切る事が安全に丸ノコを使う上でとても大事です。
詳しくは後述する「キックバックとは?」で解説します。
軍手を使わない
丸ノコを使う時は軍手をするのは危険です。
高速に回転する丸ノコの刃に軍手の繊維が巻き込まれて事故が起きるケースがあるからです。
これは、電動工具全般に言える事で注意が必要です。
僕はどんな電動工具も素手で使っています。
軍手はアブナイ!
キックバックとは?
丸ノコを使っていて起こりうる恐ろしい現象がキックバックです。
キックバックが起こる時は一瞬です。
丸ノコの刃が材料を弾いて、丸ノコ自体が跳ね返ってくる現象です。
丸ノコを押していたのにガン!って強い抵抗で戻ってくるような感じです。
以前勤めていた職場で安全カバーがついてない丸ノコを見た事がありますが、かなり古いモノでした。
現在、新品で売ってる丸ノコは安全カバーが標準で着いているので、キックバックが起こっても怪我をする事は無いと思いますが、キックバックするとかなりビックリするので起こさないに越したことはありません。
丸のこを正しく使えば正しく使えばキックバックは起こらない。
キックバックが起こるケースを見ていこう。
刃がまっすぐ進まなかったとき
では、キックバックが起こるケースについて解説します。
キックバックの原因の一つとして丸ノコの刃がまっすぐ進まなかった事が挙げられます。
少し刃が曲がってしまって材料に刃が弾かれてしまうケースです。
例えば、大きい板の長手方向のカット中に起こりえます。
ですが、丸ノコガイドを使って切れば丸ノコの刃はまっすぐ進むのでキックバックは起こりません。つまり、丸ノコガイドを使う事はキックバックの防止になります。
大きい板の長手方向カットに使うガイドは、市販している物よりも安上がりなので自作がオススメです。
切っている材料が刃を挟んだとき
ウマや作業台の位置が適切ではなかったケースです。
台と台の間を切るような状況で起こるミスです。
ちょっと極端な例ですが1800mm x 900mm(サブロク)を真っ二つにしたいとします
サブロクは大きいので作業台にのりません、そこで大きい板材をカットする時は角材を下に敷いてその上に板を乗せて切ります。
丸ノコを使って大きい材料を切る場合は結構あるあるな状況です。
さあ、これを切ると、、、?
横から見た図です。
このような台の配置でカットすると、材料を切っている間に材料が丸ノコの刃を挟んでしまいます。
のこぎりでもこの様な状況で切ると同じように刃が挟まれてしまい、刃が全く動かなくなります、ところが丸ノコは場合はキックバックです!!!
丸ノコの場合はキックバック!
これは、精神的なダメージが全然違うから気をつけよう。
もしかしたら大怪我するよ。
この場合はこのように角材を配置して切ればキックバックは起こりません。
下の角材も切れてしまいますが、これもありです。
というか、これが一番確実ですね。
この配置はダメな例です。
キックバックは起こりませんが、切り落ちる材料が大きすぎるので、切り終わりに材料が割れる可能性があります。
刃が最高速度になってから切る
電動丸ノコの使い方の流れは、丸ノコのスイッチオン→ロックボタン→オート状態(ギュイーン!!!)最高速度に達してからズバッ!です。
ギュイーン!!!からのズバッ!
これはけっこう大事。
刃を材料に当てた状態で丸ノコを起動してはいけない
刃を材料に当てた状態で丸ノコを起動するとキックバックします。
材料がボロボロになるだけで、全く切れません。
刃が最高速度になってからズバッ!これでキレイに切れます。
慣れてない時はやりがちです。
僕も知らずによくやりました。
丸ノコを使う時は一直線一方通行|押したら戻さない
丸ノコを使って木材をカットする時は押すだけです、起動中に戻してはいけません。
一直線一方通行を守りましょう。
丸ノコが起動中に刃を後ろに戻すと材料に刃が当たってキックバックする事があります。
押したら戻さない!
刃の角度・高さ調整中の時はコンセントを抜く
慣れてくると忘れがちですが、丸のこの刃の角度と高さを調整する時はコンセントを抜いて行いましょう。
小まめにコンセント抜く事で事故は防げます。
コンセントはマメに抜く!
ちゃんと切れる刃を使う|切れ味が悪くなったら替え刃を交換する
ちゃんと切れる刃を使うことも大事です。
切れ味が悪くなったと感じたら早めに替え刃を交換しましょう。
キレが悪くなったら、早めに刃を交換!
まとめ
電動丸ノコは危険、怖いというイメージがつきまとう工具ですが、正しい使い方を知ればこれほど便利な工具はありません。
正しく使う事がまっすぐ上手に切るコツだと言えます。
是非挑戦してみて下さい。
この記事の動画版です。