フラッシュパネルとはフラッシュ構造と呼ばれ、角材で枠を組み芯材にして、表裏にベニヤを貼り付けた構造の板です。
図にするとこんなイメージですね。
現在、大量生産されている家具のほとんどが「フラッシュ構造」でできています。
芯材が入っていない部分は空洞になっているので、材料の節約にもなり、軽く作る事ができますし、中に入れる芯材次第ですが、、、貼り合わせるベニヤが薄くても割と丈夫に作れます。
木の扉(ドア)なんかはフラッシュです。
ドアの端っこと中側を指でコンコン叩いてやればすぐ分かります。
今日はフラッシュパネルの作り方についてです。
表裏に板を貼ったモノを「フラッシュ」と呼び。
片面にだけ板を貼ったモノを片面フラッシュ通称「片フラ」と呼ぶそうです。
今回、解説するのはいわゆる片フラの作り方ですが、以下ではフラッシュも片面フラッシュも区別しないでフラッシュと記します。
フラッシュパネルの作り方|キレイに作るコツ
さて、私事ですが頑丈な棚板が必要になりました。
棚の大きさは172cm x 63cmで結構大きいです!!!
洋服を収納する棚にするので、そこまでの強度は必要無いような気がしますが、板の面積も大きいですし、分厚い合板を使っても経年で板が反ってくるかもしれません。
そこでフラッシュ構造で棚板を作る事にしました。
分厚く大きい板一枚を買うよりもコストを安く抑えられますし、何より丈夫です。
フラッシュ構造とは前述した通り、角材で四角い枠を作ります、大きさによっては「日」の字、あるいは「田」の字状に格子を作り、その上からベニヤを貼って一枚の板のようにします。
材料
ベニヤ板
今回の解説に使っているベニヤ板はラワンベニヤです。
板の厚さは4mmです。
角材
今回の解説に使っている角材はツーバイフォーを使用してます。
安価で手に入りやすいDIYでは定番の材料です。
作り方
フラッシュパネルに組む時の失敗あるあるは「四角の枠と上から張る板の大きさが微妙に合わない」事がありますが、このやり方なら絶対に失敗しません。
以下では、以前行った工作の写真を元に解説します。
※ 以前行った工作についてはこちら。
板を切る
まずは板を切ります。
フラッシュパネルを作る時に使う板は2mm〜5mmくらいの板を使います。
2mm〜5mmくらいの薄い板はカッターと定規を使って自分で切る事ができます。
※ 薄い板の切り方については以下の記事で解説しています。
板に合わせて角材を切る・組む
次に切った板の長辺あるいは短辺の長さを計り、それに合わせてのこぎりで角材を切ります。写真は解説用に違う機会でパネルを組んだ時のモノです。
※ のこぎりの使い方については以下の記事で解説しています。
ここで1つポイントなんですが、最初に切る角材を長辺に合わせるか?短辺に合わせるか?という問題があります。
仮に赤線で示した部分は正面から見える面だとします。
今回僕が作ろうとしている棚板の場合は、図の上側で組んだ方が手前から見た時にすっきりと見える仕上がりにする事ができます。
図の下側では、正面から見ると角材の切った断面が見えてしまいます。
正面から見ると多分こんな感じのイメージになるでしょう。
図の下側で組むと正面から見た時に角材を切った断面が見えてしまいます。
特にのこぎりを使うのにあまり慣れていない方は角材を切った荒れた断面が見える事になります。
図の上側で組めば角材のきれいな製材された面しか見えないので、キレイな仕上がりにする事ができます。
仮にフラッシュ構造で木のドアを作るならドアが開閉する時に見える側面部分がキレイに見える様に作れば良いと思います。
長辺の分の角材が切れたら板を釘か木ネジで固定します。
作例では木ネジを使って作っています。
釘を使う場合は材料にボンド塗ってから固定しましょう。
固定できたら組んだ材料を裏返します、こうなりますよね?
そしたら次に、赤い矢印部分の長さを計り、角材を切りましょう。
ここが一番難しいかもしれません、ピッタリの長さで切ってしまうと入りません。
ピッタリに切って木工やすりで気長に削ればそのうち入ります。
※ 木工やすりの使い方については以下の記事で解説しています。
もう少しで入りそう、、、くらいで削るのをやめて木槌か金槌などで叩いて入るくらいにできたら完璧です。
削りすぎて、少々ガバガバになっても大丈夫、木ネジで固定すればOKです。
木枠と板をしっかり木ネジで固定しましょう。
釘を打って仕上げる場合はボンドを塗るのを忘れないようにしましょう。
このように枠を構成している4本の角材同士も側面からネジを打って固定すれば完成です。
裏からネジを斜めに打って固定するという方法もあります。
側面からネジの頭が見えないので、より見た目重視の仕上がりになります。
実際に木ネジの斜め打ちするとこんな感じです。
片面フラッシュは反りやすい?
片面フラッシュはフラッシュに比べると反りやすいらしいですが、僕自身はそれを実感した事がありません。
写真は1年前(2016年)に片面フラッシュで作った棚板です。
キッチンの水回りで使ってますが、反りは発生していません。
同じく同時期に作ったトイレの棚板です。
これも反りはありません。
僕の結論としては、たとえ反ったとしてもDIYレベルの木工では気にしなくても良いレベルだと思います。
まとめ
以上、フラッシュパネルの作り方でした。
フラッシュ構造で板を作る利点は色々あると思いますが、上に貼る化粧板を選べる点も大きいと思います。