シナベニアやシナランバーコアは節も少なくクセのない質感なので、DIYではポピュラーな材料です。
また、両者は無垢材にありがちな反りやねじれもほとんどないので、DIY初心者の方でも比較的簡単に加工する事ができます。

シナベニヤ
ところが、ベニヤ、ランバーコアと呼ばれる材料は木口面がこの様に層になっています。
ベニヤやランバーコアは薄く桂むきした板を、何枚か貼り合わせてできているためです。
木口面がキレイに見えないと、いかにも手作り感が出てしまいチープに見えてしまいます。

木口テープ|シナファンシーロール
そこで、こういう物があります。
木口の断面を隠すテープ、その名も木口テープです。
というわけで、最近、木口テープを貼る事に挑戦したので紹介します。
僕なりに理解できた事、注意した点などを解説します。
木口テープとは?
木口の断面を隠すテープ
木口テープとはベニヤやランバーコア材の木口の断面を隠すテープです。
木口テープとは表面が薄い木でできているテープで、シナベニヤやシナランバー等の合板の木口面に貼ると、なんと!無垢材に見えてしまうテープです。

木口テープ|シナファンシーロール
テープと言っても、表面が木でできているので、ヤスリがけも塗装もできます。
これは、僕がバイトしていた事がある家具工房でも使っていました。
木口テープはホームセンターではあまり見かけませんが、ネット通販で買えます。
なので、木口テープを買うにはネット通販を利用する事になるでしょうね。
僕は以下のサイト様で購入しました。
ファンシーロール
木口テープの貼り方

木口テープで木口の化粧
というわけで、木口テープの貼り方を紹介します。
と言っても、僕も初挑戦でしたので「やり方」「貼り方」なんておこがましいですが、
やって分かったコツなんかを書いてみます。
断面(木口)のヤスリがけ
まずは、木口テープを貼る前に断面をヤスリがけします。
断面がデコボコでは無い事が大前提ですが、そこまで神経質になる必要はありません。
とは言え、塗装前のヤスリがけみたいにツルツルにする必要はないでしょう。
なので、木口テープを貼る前のヤスリがけは、180番から240番くらいを使うのがベターでしょう。


自作の紙やすりホルダー
木口のヤスリがけには角材の木っ端か、サンドペーパーホルダーを使った方がやりやすいと思います。僕は自作の紙やすりホルダーを使いました。

ヤスリがけが終わったら削りクズを払います。
削りクズをキレイに取りたくて、水で湿したぼろ布で拭き取ったんですが、これが失敗でした。
水拭きをするとランバーコアの断面が水を含んでしまい毛羽立ってしまう事が分かりました、これではせっかくヤスリがけをしたのに、意味がありません。
なので、削りクズを払う方法は色々あると思いますが、乾いた布で払う、ガムテープを輪っかにしてペタペタ取る、掃除機で吸うといった方法になるでしょう。
あるなら、、、いや、普通の家にはないでしょうが、エアダスター(コンプレッサー)で吹き飛ばすのがベストです。
木口テープの貼り方・カットのコツ
木口テープの粘着力はかなり強く、ヘラや指でこすってしっかり圧着するだけなので、貼り方に特にコツはありません。
木口テープを貼り終えたらカッターでテープをカットします。
カット時は刃の反対側にいらない板を当てがいながらカットします。
角のカット時は刃ができるだけ寝ないように注意します。
刃を長めに出すと作業がしやすいと感じました。
木口テープを貼る時の角の処理

木口テープを貼る順番
2、3度実験してみましたが、テープを貼る順番が大事だと感じました。
大まかな流れは、Aの面が正面から見える部分の場合はBの面(1)を貼ってから、Aの面(2)を貼ります。
この順番で貼るとテープを貼り終わった時にテープの断面が見えません。
木口テープの厚みは0.5mmと、かなり薄いですが、厳密に言うと木口テープの木口もあるのでこの順番に貼った方が美しく仕上がる、、、んじゃないかな?と思ってます。

木口テープを貼る順番
Bの面を貼り終えたらコーナーをカッターでカットします。
カット後にそのままAの面を貼りたくなりますが、カットした面を240番くらいの紙やすりで丁寧に整えてから貼ります。
これが重要です。

木口テープを貼る順番
極端な例ですが、例えばカットした断面がキレイに整っていない状態でAの面を貼ると
このように隙間ができてしまいます。
テープの端が剥がれやすい

端が剥がれやすい
上の写真は失敗例です、うーん、やすりがけが不十分だったでしょうか?
テープを貼ってからヘラ等でこすって圧着するんですが、テープの角の端がやや剥がれやすい事が分かりました。

テープの端のみ接着剤を塗った図
テープの端が剥がれてしまう理由はよく分かりませんが、上手くくっ付かない場合は接着剤を使って貼る必要があると感じました。
僕は端だけはアロンアルファを塗ってスプレープライマーで硬化させる方法で貼り付けました。
強引ですが、これが確実です。
木工ボンドは試してませんが、乾燥中はクランプ等で圧着しないといけません。

角が浮いてしまった木口テープを修正した例
ちなみに角が浮いてしまった実験例は、アロンアルファとスプレープライマーとエポキシパテを使って修正する事ができました。ほとんど分からないでしょう?
興味がある方は以下の記事を参考にしてみて下さい。



まとめ
というわけで、木口テープの貼り方について紹介しました。
木口テープの事を初めて知った方も多いんじゃないでしょうか?
僕も初挑戦だったんですが、何度か実験して上手く貼れるようになりました。
難しい事は何もしていません。
木口テープは丁寧に作業すれば誰でも貼れます!ぜひ挑戦してみてください。
木口テープは僕が以前バイトしていた家具の工房でも普通に使っていて、初めて見た時は「なーんだプロでもこんなセコイ事してるんだ」と驚いた事を覚えています。
余談ですが、機会があれば洒落た家具屋さんや雑貨屋さんに置いてある、テーブルとかチェストに使われている材料の木口面をよーく見てみて下さい。
パッと見は無垢板に見えるかもしれませんが、もしかしたら木口面はテープで処理しているかもしれません。
見つけると面白いですよwww
以下は木口テープ初挑戦で制作したPCデスクを作った時の記事です。
興味がある方はご覧下さい。
