「本ぐらい読まないとな……」
「読みたい気持ちはあるのに……」
だけど、実際には思うように読書ができてない、ということは無いでしょうか?
読書がすごく苦手というわけでも無いが、得意ではない。
興味がある本、気になった本は買って読むことはたまにある。
でも、せいぜい月に1〜2冊読めば良い方……。
だけど、本当はもう少し読書量を増やしたい……。
以前の僕もそういう悩みがありましたが、今では月に8〜9冊のペースで読書ができるようになりました。
「どうやって?」
今回は、月に1〜2冊くらいの読書量の人たちに向けて「今より読書量を増やしたい」を主なテーマに、僕なりの方法論や、これは参考になったな、という本をシェアしたいと思います。
はじめに
以前の僕のような人は少なくないようですね。
今は、月に1〜2冊しか読めてないけど、本当は「読書の量を増やしたい」と考えている人です。
悩みがある、レベルアップしたい、ライバルと差をつけたい、と目的は様々でしょう。
僕もそうでした。
僕は自分が行ったDIYを主なテーマにして、このブログを書いてきましたが、もっと書きたいことがあることに気付きました。
自分が「考えたこと」です。
ところが「自分がやったこと」は書けるんですが「考えたこと」は書きづらいんです。
「なぜ?」
それは、シンプルに読書量が少ないからだ、という結論に至ったわけです。
読書量を増やしたいという人どのくらい?
さて、今より読書量を増やしたい、という具体的な方法論を話す前に。
まず、読書の量を増やしたいと考えている人はどのくらい、いるんでしょう?
これに関して分かるデータを見つけました。
文化庁の 国語に関する世論調査(2019年)によると「自分の読書量を増やしたいと思うか?」という問いに対して「そう思う」と答えた人は 60.4% だそうです。
- そう思う(28%)
- ややそう思う(32.4%)
大勢いるわけではないが、やや多いという結果です。
では、読書量を増やしたいが、増やせているのか?
これに関して分かるデータもあります。
「読書量は,以前に比べて減っているか,それとも,増えているか」という問いでは、減っている(67.3%)、変わらない(24.3%)、増えている(7.1%)です。
- 減っている 67.3%
- 変わらない 24.3%
- 増えている 7.1%
この結果を見ると、増やしたいと考えてはいるが、増やせている人はごく少数です。
「本ぐらい読まないとな……」
「読みたい気持ちはあるのに……」
だが、実際には読めてない人はかなりいる、ということが分かります。
ちなみに「1か月に大体何冊くらい本を読むか」という問いでは、「読まない」が 47.3%で。
次いで、多いのが「月に1〜2冊」という人が37.6%です。
つまり「月に本を読む量が0〜2冊」という人が84%もいます。
逆に言えば「月に3冊以上の読書」で、上位16%に堂々と入ることになります。
- 3、4 冊 8.6%
- 5,6 冊 3.4%
- 7 冊以上 3.2%
とりあえず、今は「月に1〜2冊」という人は月に3冊以上の読書をすることを、目標にしてみてはどうでしょう。
そうそう、1か月に「本を全く読まない人」のうち、 今後は「読書量を増やしたいと思う」という人は54.5%というデータ(2013年)もあります。
2人に1人は「今はゼロだけど、本ぐらい読まないとな……」と思っている、ということですね。
とりあえず、今はゼロの人は月に1〜2冊を目標にしてみてはどうでしょう。
自分を高める努力をしている人は少数派です。
チャンスですよ。
ゼロをイチにするだけで違う。
というわけで、なんだか……、えらそうに書いてて恐縮ですが、僕も今でこそ年間100冊くらいのペースで読書ができるようになりましたが、コツが掴めてきたのは、ここ数年の話です。
なので、胸を張って読書家です、とは……、恥ずかしくて言えないです。
数年前までは、月に0〜2冊しか本を読めてないという、日本人の84%の1人でしたから……。
なので、初心者目線で語れると思って、この記事を書いているわけです。
読書量を増やすコツ
本を選びすぎない
まず、読書量を増やせない原因のひとつは、たぶん「本の選びすぎ」です。
「何を読んだら良いのか?」で止まっているケースや、多くの場合は「失敗を恐れている」からでしょう。
ビジネス書は一冊¥1000〜1500くらいしますから、失敗を避けたいというのはよく分かります。
読書術をテーマにした本を読んでいると、「たくさん読もう」説、「たくさん読むのは重要では無い、大事なのは何を読むか?だ」説、があります。
前者の「たくさん読もう」説はそのままの意味ですね。
後者の、何を読むか?説は「要するに良い本を読め!」ということです。
シンプルに「古典を読め」と言っているひともいます。
なぜなら、昔からある良い本とは生き残ってきた本だからです。
良い本を読むのが良いことは分かってます。
だれも、ダメな本を読んで時間を浪費、ムダになんてしたくないです。
だけど、多くの人がこれが良いという本が自分に合わないことだってあります。
だから、ある程度たくさん読まないと「自分にとって良い本」には巡り会えません。
本の選び方
ただし、闇雲に本を読んでいては疲れるだけです。
では、どうやって本を選べば良いのか?という問題があります。
「本の選びすぎ」を問題にしましたが、選ばないわけにはいきません。
まず、よく言われているのが、自分の尊敬する人、なりたい人、インフルエンサー、信頼できる作家、が書いている本を読みましょう、というやり方。
ある意味、1番自然な方法です。
あと、そういう人達がオススメしている本、影響を受けたという本を読む、という手も。
そういう情報は検索すればすぐに出てきます。
あとは、レビュー、書評サイト、書評メルマガなどを参考にして本を選ぶ、という手もあります。
とりあえず、amazonで気になった本を1冊ポチッと買ってみる、というのも良いかも。
そうすれば、レコメンドで「この本を買った人はこういう本も買っている」と、すぐに違う本を提案してきます。
ようするに、今の時代、本の情報なんて調べればいくらでもあるわけで、本に出会う方法はたくさんあるわけです。
大事なのは情報集めではなく勇気と言えるかも。
失敗する勇気です。
本の選び方について、メンタリストDaiGo著 知識を操る超読書術に「へえー」と思うことが書いてありました。
特に「自分は本を読むのが苦手」「読書が習慣になっていない」という人の場合、まだ選書するだけの選択眼が育まれていません。ですから、本を読む前に「この本はいい本かどうか」を考えてもあまり意味がありません。ワインを飲み慣れていない人がワイン売り場から自分にピッタリの味わいの1本を探すようなものです。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
ワインを飲み慣れていない人がワイン売り場から自分にピッタリの味わいの1本を探すようなもの、これ……すごくよく分かります。
僕はお酒が好きなので。
¥500〜1000の安ワインも、不味いワインもあれば、安ワインとは思えないくらい美味しいのもあります。
そのうち、初めて買う安ワインでも、ほぼ外さないコツというのが分かるようになります。
本もそういうことです。
外山滋比古著 乱読のセレンディピティにも、「へえー」と思うことが書いてありました。
これほど本が多くなったら、良書より悪書の方が多いと思わなくてはならない。悪書にひっかかるのを怖れていれば、本など読めるものではない。雑書、俗書、不良本などだって、おもしろいものはあるだろう。おもしろくなければ捨てればいい。 読者はきわめつきの良書、古典のみを読むべきだというのは窮屈である。そういう価値ある本をもとめて苦労するのは愚かだ。
外山滋比古.乱読のセレンディピティ
乱読とは文字通り、手当たり次第ですね。
セレンディピティとは「偶然の産物」のことです。
セレンディピティを求めて本を読むことの重要性とは、自分の専門分野に固執していては面白い発見はできないから、気の向くままに本を選んで読んでみようよ、ということ。
読んでいて、違うな、と思ったら、その本を読むのをやめて、次の本に行っていい、ということです。
外山さんの言葉では「風のごとく読む」です。
読めないものは途中で投げ出す。
「それでいいのか?」
いいんです。
合わないなと思ったらサヨウナラでいい。
電子書籍を使う
精神論はやめにして、具体的な方法についてシェアしましょう。
本を買うとき「電子」か「紙」か、という問題があります。
これに関しては、今より読書量を増やすという点で言うなら「電子書籍」の方が圧倒的に有利です。
理由はやはりどこでも読めることでしょう。
スマホ1つあれば、買った本が常に読める状態です。
いわば、本棚を持ち歩いているようなモノ。
他には、本文内を検索できたり……、利点を挙げればキリがないです。
紙も良いというのはよく分かるんですが、僕は9対1で電子書籍(9)です。
国語に関する世論調査(2019年)によると、ふだん,電子書籍を利用しているか という問いに対して……。
これ、ものすごい意外な結果で驚いたんですけど。
- よく利用する 8.0%
- たまに利用する 17.2%
なんと、25.2%の人しか 「電子書籍」を使っていないんですね。
雑誌と漫画が紙の方が読みやすいというのは、少し分かりますが。
本の読み放題サービスを利用する
先に、読書量を増やせない原因のひとつは、「本の選びすぎ」ではないかと述べました。
一冊¥1000〜1500もする本ですから「失敗を恐れる」気持ちはよく分かります。
これには、うってつけの解決方法があります、本の読み放題サービスを利用しましょう。
具体的にはKindle Unlimitedに課金してください。
僕もお世話になってます。
月額980円で、実用書、ビジネス書、小説が読み放題です。
もちろん、すべての本ではありませんが……。
読みたい本が無い場合もあるかもしれませんが、同じ著者の別の本が読み放題の対象になっていたり、自分が興味がないジャンルも気軽に試せるのが、本の読み放題サービスの利点です。
気軽に失敗ができる、というわけ。
1冊選ぶと次々とレコメンドで「この本は?この本は?」次々と提案してくれます。
漫画が読みたい、雑誌が読みたい、ラノベが読みたい、という人たちは他サービスが選択肢になるでしょうが、「役に立つ読書」をするなら、本の読み放題サービスはKindle Unlimitedの一択かと。
本を速く読むコツ
「読書量を増やしたい」というテーマですから、速読の話も少しします。
本を速く読む方法です。
目を速く動かすとか、ナナメに視線を動かすとかそういうヤツでは無いです。
誰にでも、できるやり方です。
本によって読み方を変える
以前、書いた読者家たちの読書のコツでも書いたことで、深堀りすると長くなるのでこの記事ではチラッとだけ。
まず、そもそも、すべての本を「速読」する必要はありません。
齋藤 孝著 大人のための読書の全技術では「役に立つ読書」と「快楽としての読書」を使い分けましょう、と書いてました。
つまり、本によって読み方を変えるんです。
例えば、小説や、エッセイなんかは味わって読みたいですから、速く読むのはもったいない。
大人のための読書の全技術によると、味わって読みたい本を速読するのは「フルコースを10分間で食べてしまうようなもの」だと。
だから、楽しむ読書は楽しみましょう。
本は全部読まなくていい
でも、「役に立つ読書」はそうじゃない。
すぐに役に立って欲しい。
そのためのコツがあります。
読書術の本を読んでいると、言い方、呼び方はさまざまですけど、読むべき場所を選ぶ、読み飛ばす所を決めると良い、と書かれています。
つまり「本は全部読まなくていい」んです。
これは、読書術をテーマした本には必ず書かれていること。
「本は全部読まなくていい」言い換えると、自分が必要なところだけ読む。
拾い読み、スキミング、パラパラ読み、サーチライト……、著者によって言い方は違いますが、皆やってることはだいたい同じです。
なんだか、ズルいようですが、読書家と呼ばれる人たちはみんなやっていることです。
本のどこを読めばいいのか?
じゃあ、「どこを読めばいいのか?」という問題があります。
読む場所を選ぶわけですから。
これは、その本以外、本文以外から情報を探るといいです。
いうなれば「本を読み始める前の準備をする」です。
本を読み始める前の準備をする
西岡 壱誠著「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書によると「文章の外からのヒントを得る力」が読書の理解度とスピードを左右すると述べています。
文章の外からのヒントは以下の通り。
- 本の表紙(タイトル、装丁、デザイン)
- 本の帯(帯コメント)
- 本の目次
- 著者の略歴(プロフィール)
- 本の解説本
- 本の要約サイト、ブログ(flierなど)
- 本の解説動画(YouTube、TV)
「本のタイトル」はその本の内容を短くまとめたモノです。
帯に書かれたコメントもそうです(よく分からない帯コメントもあるけど)。
「本の目次」が特に重要です。
やはり、その本の内容を短くまとめたモノだからです。
これで、大体の見当をつけます。
行ったことが無い場所に、地図やカーナビを見ないで行く人はいませんよね?
「文章の外からのヒントを得る」とはそういうことです。
あと、著者の略歴(プロフィール)を調べるのもオススメです。
僕は本を買う前に必ずやってます。
あと、名著や古典と呼ばれる「良い本」には必ずと言っていいほど、その本の「本の解説本」があります。
その本や、その作家を研究している人の本、その本の漫画バージョンとか。
あと、その本の「タイトル 要約」と検索すると「良い本」ほど、その本を要約している要約サイト、ブログ、本の解説動画が必ず見つかります。
本の要約サイトは例えばflier(フライヤー)とか。
僕も課金してます。
話題のビジネス書を1冊10分に要約!flier(フライヤー)
本の解説動画も本当にたくさんあります。
いわゆる、読書系YouTuberですね。
YouTuberによってクセがあるので、合う、合わない、があると思うので自分が合う人を見つけるといいです。
TVではNHKの100分de名著という教養番組もあります。
以下は100分de名著を本のジャンル別にまとめた記事です、参考まで。
「本を読み始める前の準備をする」とは、ようは、あえて、ネタバレを知ってから読む、というわけです。
「それで良いのか?」
良いんです。
大事なのは本を読み切ることじゃないですから。
「本は全部読まなくていい」とは、こういうことです。
まとめ
というわけで、この記事のまとめです。
僕はこの記事に書いた方法で年間100冊ペースで本を読めるようになりました。
ようするに、あまり深く考えないで気の向くままに本を読んでいれば、読書量は自然と増えます。
あとは「本を読み始める前の準備」で自然と「速読」できるようになります。
急がば回れです。
あと、本というのは読めば読むほど早く読めるようになるもの。
これは、目を動かすスピードが上がるとかそういうんじゃないです。
本は知識で読むものだから、です。
なぜ読めば読むほど楽に、速く、正確になっていくかというと、本は知識で読んでいるものだからです。それゆえ、読書においては、知識の積み重ねがそのまま実質的な意味を持っており、量を重ねていくことで質的な変化を起こす……いわゆる量質転化が起きるのです。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
参考にした本