ブログを書いていると自分の引き出しの少なさに気づきます。
ブログを書き始めて6年くらいになりますが、4年くらい前にこれじゃダメだな……と感じて、意識的に読書をするようになりました。
シンプルに知らないこと、新しいこと、知識を深めることは楽しいですから、本を読むことは、それまで嫌いじゃありませんでしたが、たくさん読もうという考えはありませんでした。
意識的に読書をするようになって、最初の頃は、多くて月に2〜3冊くらいのペースでした……。
でも、だんだんと速く読めるようになり、今年は月に8〜9冊のペースで読書できています。
(聴く本も含めると11〜12冊、マンガも含めるともっと)
というわけで、今年は年間100冊以上になりそうです。
さて、読書をしていて、こんなことが無いですか?
「読書をしないといけないのは分かってるけど、時間が無くて読めない」
「読んでいるけど、読むのが遅い」
「読んでも本の内容を忘れてしまう」
ということがありませんか?
僕はあります。
皆さん、本の読み方なんて教わったことがないですよね。
僕の本の読み方あってる?
なんか、時間ばかりかかってる気がする…。
頭がいい人達はどう読んでるんだろう?
と思うことがあるので、読書のやり方、つまり「読書術」「速読」について書いている本をたまに読みます。
この記事の参考文献は以下の本です。
やはり本を書く人たちは読書家ですので、インプット(読書)の達人です。
読者の達人になると、1日に10〜20冊も読めるようになるんだとか。
それぞれ、イロイロ書いてますが、いくつか共通する点があって、僕だけじゃなく、多くの人に参考になると思ったのでシェアしたいと思います。
本は読めば読むほど速く正確に読める
ちょっと、残念なお知らせがあります。
僕からではなく、読書の達人からです。
たとえば、一〇冊しか読んだことのない人が一冊読むのには、たいへんな労力を必要とします。しかし、一〇〇冊も読めば徐々にコツがつかめるようになって、一〇一冊目を読むのはずいぶん楽になります。 さらに一〇〇〇冊までいけば、もう達人の域に達しているでしょう。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
「内容を十分に理解しながら読むスピードを確実に速くする唯一の方法は、オールドファッションな練習しかない。すなわち、大量の言葉に触れれば触れるほど、文章を処理する能力は速くなっていく。種類が異なるさまざまな文章を読みこなす訓練をすることで、私たちはいろいろなタイプの言葉に馴染みが生まれる。その結果、テキストの認知処理スピードが高まっていく」端的に言うと、「ひたすら読むしかないよ」というアドバイスです。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
なぜ読めば読むほど楽に、速く、正確になっていくかというと、本は知識で読んでいるものだからです。それゆえ、読書においては、知識の積み重ねがそのまま実質的な意味を持っており、量を重ねていくことで質的な変化を起こす……いわゆる量質転化が起きるのです。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
当たり前といえば当たり前ですが、本は読めば読むほど、ラクに速く正確に読めます。
これは、逆のことも言えます。
読書量が少ないひとは、最初のうちは読むスピードも理解度もそれなりだということです。
じゃあ、僕らは本を読むのが遅いのはしょうがない?
いやいや、そんなはずないですよね?
1日に10〜20冊も読書している達人たちには秘密があるはずです。
本によって読み方を変える
本を速く読む、つまり「速読」なんですけど、そもそも、すべての本を「速読」する必要はありません。
本によって読み方を変えるんです。
齋藤 孝著 大人のための読書の全技術では、「役に立つ読書」と、「快楽としての読書」を使い分けましょう、と書かれています。
たとえば新聞がその代表です。新聞の記事は事実を正確に伝えることを本質としていますから、どんな読み方だろうが、誤解のしようがありません。 つまり、「一義的な文章」であり、味わったり、解釈したりする必要はありませんから、速く読んだほうが効率的です。いわゆるハウツー本などもそうでしょう。 また、テーマを絞って書かれている新書の多くも、「一義的な文章」のほうに属すると思います。 難易度はそれぞれ違うと思いますが、とりあえず意味が取れ、論旨がはっきりしているのが新書です。基本的に読み方によっていろいろと解釈が異なる書かれ方はしていませんから、速読に適したものだといえるでしょう。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
1つのテーマで書かれたビジネス書や自己啓発書なんかは速読向きと言えます。
では、「快楽としての読書」はというと。
文学に触れるということは、その世界観にどっぷりと浸かって、作者のつくり上げた世界に生きることを意味します。 そもそも、文学作品を読むという行為は一種の娯楽です。その世界を楽しみ、味わうことが目的なのですから、それを速読するというのは、フルコースを一〇分間で食べてしまうようなもので、なんとももったいないことです。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
小説や、エッセイなんかは味わって読みたい。
速く読むのはもったいない。
そりゃ、そうですよね。
「フルコースを10分間で食べてしまうようなもの」とは納得です。
ただ単に、速く読むことに意味は無い
メンタリストDaiGo著 知識を操る超読書術によると、速読は科学的に否定されているそうです。
2016年にカリフォルニア大学の研究チームが過去145の研究データから「速読は可能なのか?」を調べ、次のような結論を出しています。
■読むスピードを上げると、読んだ気になるだけで内容の理解度はむしろ下がる(理解とスピードはトレードオフの関係にある)
■読書のスピードと時間を決める要素の中で、目の動きや周辺視野が占めるのは10%以下しかない
つまり、テキストを写真のように眺める手法にはほぼ効果が認められず、速く読むことに特化した読書法では本の内容のほとんどが頭に残らないというわけです。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
目を早く動かすだとか…、ナナメに視線を動かすだとか…、そういうヤツですね。
そういう読み方で読むスピードを上げても理解度は下がるそうです。
そんな読書、意味無いですよね?
また、同書で以下のように書かれています。
「読むスピードを上げると、理解度は下がる」。 別の見方をするとこれは、「速く読める本は、内容が簡単である」ことを意味します。
読書は本来、自分がまだ知らない世界や考え方に触れるための行動のはず。簡単、つまりあまりためにならない、すでに知っていることが書いてある本なら誰でも速く読めるでしょう。しかし、そんな本は「ハズレ」とも言えます。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
確かに、その通りですよね。
読んでて「アレ?もう、終わりか?」という本があります。
早く読み終わる本は、自分にとって身にならない本ということ。
逆もありますよね。
難しくて内容が入ってこない本です。
逆のケースも同書でこう述べられています。
反対に、丸一日かけても読み切れない、1日10ページぐらいしか進まないような本こそ、丸ごと読み切ると力になります。読む速さと得るものは、トレードオフの関係にある、ということを認識したほうがいいのではないでしょうか。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
あきらめずに頑張れということでしょうか、、、
確かに、読むのに時間がかかるということは、ある意味自分にとって真新しいことか、難しい内容であることは間違いありません。
そういう本を読んで力になるという納得できます。
達人たちの「速読」の方法
「へぇー」思うことがありました。
この記事を書くために何冊か読書術について読んでみましたが、読書の達人たちの「速読」の方法はだいたい似てます。
呼び方や名前が違うだけで、ほぼ同じだ……と驚かされました。
読者家の達人の行き着くとこは同じということなんでしょう。
ポイントは本を読み始める前の準備が大事だということ。
東大生の多くは、国語の長文読解問題が出題されたら、長文には目もくれず、まず真っ先に「問題文」を見ます。なぜなら、問題文の中にはその長文の内容を問う問題がずらっと並んでいるので、ここからその長文の内容をおおよそ把握することができるからです。また、東大生はみな、文章を読む前に文章のリード文や文章のタイトルなどもチェックします。こうして「文章の外のヒント」を吸収しておけば、文章のおおよその内容を想像することができます。
西岡 壱誠. 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書
西岡 壱誠著「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書 によると、地頭が良い人たちは、特別に読解力があるから文章をキチンと読むことができるわけではない、と述べています。
同書によると、「文章の外からのヒントを得る力」が読書の理解度とスピードを左右するそうです。
その方法は誰でもできます。
読書の理解度とスピードは才能だとか、頭の良し悪しは関係無い、これは他の達人たちも、同じようなことを言ってます。
本を読み始める前の準備
読書の理解度とスピードを左右するのは、本を読む以外のことです。
具体的には、まず。
-
本の表紙
-
帯
を、まず読みます。
「なんだ、そりゃ?」という感じですが、理由を知ると納得します。
というのは、本の表紙、タイトルはその本の内容を短くまとめたモノだからです。
帯に書かれたコメントもそう(?と思う帯もたまにあるけど)。
本は全部読まなくていい
次に目次を、ちゃんと読みます。
これは、本の表紙、装丁、タイトルを読む理由と同じです。
「文章の外からのヒント」です。
目次に書かれた見出しは、本の章の内容を短くまとめたモノだからです。
僕の場合、最近は目次にマーカーで線引いてから読むようにしてます。
こう読む理由は、その本を「速読」でサラッと読むのか、じっくり読むのか、探る行程だから。
というのは「本は全部読まなくていい」からです。
これは、達人たちが口を揃えて言ってます。
「本は全部読まなくていい」
言い換えると、自分が必要なところだけ読む。
拾い読み、スキミング、パラパラ読み、サーチライト、、、達人によって言い方は違いますが、皆やってることは同じです。
本を全部読んでない???
なんだか、ズルいようですが、誰でもできる速読のテクニックです。
あと、メンタリストDaiGo著 知識を操る超読書術によると、著者のプロフィールも調べましょうと。
変わってるようですが、誰が書いたんだ?どういう立場の人なの?という疑問は、よく考えたら当たり前のことです。
解説本を読む 解説動画・要約サイトを活用する
難しい本、特に文庫本を選ぶときには、解説が充実している本を選ぶことも大切です。まずしっかりした解説を先に読むことで、内容の把握がスムーズになることも少なくありません。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
哲学書や歴史書、難しい本って、その本のマンガバージョンや、現代訳語バージョンがあることが多いです。
そういう本も活用しましょう、というわけですね。
大事なのは、読破することではなく本から知識を得ることですから。
僕の場合は本を読む前に、本の要約サイトや要約ブログ、You Tubeの本の紹介動画を必ず観ます。
面白そうな本だな?と思っても、要約を見て、イメージと違うからやめとこう、ということはよくあります。
読まないのが、ある意味究極の速読かもしれません。
本の要約サイトはフライヤーがオススメです、僕も課金してます。
そもそも、速く読むよりも何を読むかの方が重要?
樺沢 紫苑著 読んだら忘れない読書術 に興味深いことが書いてありました。
多くのひとが速読に興味があるみたいだけど、速く読むよりも何を読むかの方が大事だ、と書かれています。
YouTubeで何百本もの動画をアップしていると、視聴者の関心がある話題とない話題がわかってきます。「本の選び方」というのが、多くの人たちにとって全く関心のない話題であることが、このYouTube動画の再生回数によって証明されたのです。一方で、「月30冊読書する方法」という動画をアップしたときは、なんと2日間で再生2000回を突破し、その月で最も再生された動画となりました。つまり、多くの人は、本をたくさん読むことには関心がありますが、何を読むかには関心がない、ということです。私は、全く逆だと思います。読書は「たくさん読む」よりも「何を読むか」のほうが、10倍重要です。つまらない本を10冊読むことと、本当に良い本を1冊読むこと、どちらが自己成長に役立つでしょう。いうまでもなく「本当に良い1冊の本を読むこと」です。
樺沢 紫苑. 読んだら忘れない読書術
本の選び方
じゃあ、何を読んだらいいんだろう?
どうやって、本を選んだらいいの?
って思いますよね。
達人たちの意見を参考にしましょう。
偶然手にした一冊だけの情報を鵜吞みにすることは、非常に危険なことです。 できるだけ多くの本を読み、様々な情報の中から、本当に正しいものを選び取る力をつけるべきでしょう。そんな中で、信頼でき、みんなで共有できるものとして、古くから読み継がれてきた古典の存在が挙げられます。
齋藤 孝. 大人のための読書の全技術
これは、分かるような気がします。
古くから読み継がれて、残ってきた本は良い本、というのは納得できます。
あなたには「この人のようになりたい!」という人がいますか? 「心から尊敬できる人」「憧れの人」「目標にしたい人」でもいいです。 思い浮かべたら、まずその「なりたい人」が書いている本を読みましょう。それがおもしろいかどうかは別にしても、あなたが「その人のようになる」ための成長の糧になることは間違いありません。
樺沢 紫苑. 読んだら忘れない読書術
尊敬できる人の書いた本を読む。
シンプルですが、基本。
また、同書では尊敬できる人が紹介してる本を読むと良いとも。
尊敬できる人が影響を受けた本ですし、自分でイチから本を探すより効率が良いですよね。
みなさん、売れている本を読みましょう。多くの人が読んでいる本がいちばんです。 ……なんて言うと、「え? そんなことでいいの?」と思われるかもしれませんが、これが真理です。身も蓋もない、ごく当たり前の話ではあるのですが、今売れているベストセラーを選ぶのがいちばん賢い選択なのです。
西岡 壱誠. 「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書
がーん、極論ですが、確かにそうかも。
売れてる本は、多くの人に選ばれている本ですから、ハズレは少そうですね。
本を選ぶな
本の選び方について、メンタリストDaiGo著 知識を操る超読書術に「へえー」と思うことが書いてありました。
本は読み手の状況によって、その価値が大きく変わります。使い道や好みによって同じ本でも、私には「いい本」になり、あなたには「つまらない本」にもなりますし、私には「知っている内容が書かれた読む価値の低い本」にもなり、あなたには「読み通すのがしんどい難易度の高い本」にもなります。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
特に「自分は本を読むのが苦手」「読書が習慣になっていない」という人の場合、まだ選書するだけの選択眼が育まれていません。ですから、本を読む前に「この本はいい本かどうか」を考えてもあまり意味がありません。ワインを飲み慣れていない人がワイン売り場から自分にピッタリの味わいの1本を探すようなものです。
メンタリストDaiGo. 知識を操る超読書術
ワインを例に挙げていますが、これ……、よく分かります。
僕はお酒が好きなので。
¥500〜1000の安ワインも、不味いワインもあれば、安ワインとは思えないくらい美味しいのもあります。
そのうち、初めて買う安ワインでも、ほぼ外さないコツというのが分かるようになります。
本もそうなんですね。
良い本ばかり求めて読むことはあまり意味がない。
他の達人たちとはすこし違う意見ですが、ワインの例で妙に納得できます。
本を読んでも内容を忘れてしまう
さて、誰でもできる速読の方法が分かりましたし、達人たちの本の選び方も分かりました。
あとは、どう記憶に定着させるか?
本を読んでも内容を忘れてしまう問題ですね。
これに関しては、、、回りくどい方法論は無いのかもしれません。
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繰り返し読む
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復習する
学校の勉強と同じですね。
僕は学校の勉強を、ほぼしてこなかった人間なので、耳が痛いです、、、
そーゆー勉強みたいなヤツじゃなく、もっと違うのは無いの?
というわけで、達人たちの方法論の中から僕でも真似できそうなヤツをまとめました。
僕も実際にやってます。
アウトプットする
樺沢 紫苑著 読んだら忘れない読書術によると、本を読んでも内容を忘れてしまう問題の解決策はアウトプットだと書かれています。
著者自身が、実践しているという方法が以下の4つの方法です。
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本を読みながら、メモをとる、マーカーでラインを引く。
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本の内容を人に話す。本を人に勧める。
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本の感想や気づき、名言をFacebookやTwitterでシェアする。
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Facebookやメルマガに書評、レビューを書く。
あまり、特別なことは無くてホッとします。
これなら、マネできますよね。
僭越ながら、あと、もう一つ加えるなら「行動する」でしょうか?
本を読んで、具体的に行動する、心構えを変えることだってアウトプットと言えるのではないかと。
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メモをする
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マーカーで線を引く
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人に話す
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具体的に行動する
読んだら忘れない読書術には他にも読んだら忘れないテクニックについて書かれています。
著者はもちろん読書家であり、精神科医ですので、そういう見地からの忘れないテクニックも。
興味がある方は一読をオススメ。
まとめ
というわけで「もっと効率よく読書ができないか?」と思い、自分が今まで読んだ読書術の本の共通点と、自分が共感できることをまとめました。
ところで「もっと効率よく読書ができないか?」と思う理由ってなんでしょう?
「社会人として、大人として引き出しは多く持っておきたい」
「仕事に役立つ知識を仕入れたい」
「難しい本を読んで成長したい」
とかですかね。
僕の場合は、毎日更新しているブロガーやYouTuber、SNSで活躍しているインフルエンサーの方がいますよね。
あれだけ毎日のように発信して、よくネタが尽き無いなぁ……、と感心することがあります。
「彼らの発信力のヒミツはなんだろうか?」
「インプットの仕方に工夫があるのではないか?」と思ったからです。
結論はインプットの仕方に工夫があるのでは無く、アウトプット(発信)ありきのインプットなのだと。
だから、彼らはネタが尽きないのだとやっと分かりました。
サラリーマンの方なら「仕事ができる上司」「出世している同期や後輩」とかに置き換えられるでしょうか。
彼らのヒミツはアウトプット(行動)ありきのインプットだからじゃないですかね。
だから、仕事ができるし出世が早いのかもしれません。
頑張って行きましょう!
「今より読書量を増やしたい」をテーマにして新しい記事を書きました。
